シルクと暮らす :冬は暖かく夏は涼しいシルク

冬は暖かく夏は涼しいシルク

シルクはひんやりの誤解

シルクについてどうおもいますか?

の続きからお話すると、

「なんとなく気持ちの良いもの」の理由に、

ツルツルとして気持ちいからという感覚があるのかなと思います。

(中国のおみやげで貰ったシルクのランジェリーやパジャマは確かにつるつるでした。)

そんな印象があるから シルク=冷たいと思っている人も多いと思います。

しかしながら、TAMAMONOに触れたことのある方はおわかりの通り、

シルクって冷たくないんです。

むしろふわふわで温かい。

その理由はつるつるシルクとは違う製法の糸を使っているからです。

これはTAMAMONOの糸。

糸の製法の違いは、シルクの良さを一通り書いてから綴りますが

とにかくシルクは暖かな素材です。

では夏に向かないか、、というとこれがそうでもなく、

夏には涼しい!のです。

冬は暖かく夏は涼しい素材

シルクの糸はお蚕さんが吐くタンパク質でできていますが、

顕微鏡で覗くと無数の穴があいている構造になっています。

かつ、

シルク一本が、人の髪の毛の1/5の細さであることに加え
一本の糸自体、
極細のミクロフィブリルという繊維が180万本(!)も集まってできている
その上にそれを何本も撚り合わせて上のような生地にできる糸になる

(蚕糸科学研究所清水所長様へのインタビューより)

加藤の手書き(シルクは髪の毛の1/5)

というのだから自然の不思議とか偉大さ、、としか言葉にならないわけです。

というわけで、そんな糸には当然たくさんの空気を挟む事ができるので

シルクを纏うこと=適温の空気の層を纏うことと言え

そういったことから、

シルクは冬は暖かく夏は涼しいと言われています。

これもお蚕さん特集で書きたいと思いますが、

長い長い歴史の中で家畜として育てられてきたお蚕さんには

糸を吐ききり、蛹から成虫になっても、

繁殖後1週間ほどで短くも太い生涯を終える生き物です。

強い生命力はもたず、

幼虫の時代に、繭から外に出すと生きられないと言われています。

そんな か弱いお蚕さんを

外気や寒暖差、紫外線から守るシェルターが繭なのです。

肌に一番近いところで身につける心地よさは

このお蚕さんの性質からも想像ができますね。

赤ちゃんによいシルク

TAMAMONOが生まれたての赤ちゃんにこだわる理由、

<シルクの肌着をまとって人生最初の瞬間を過ごす>

めでたさや喜びを表すことでもありますが、

赤ちゃんの肌を守るという観点でも有意義だと思うからです。

そんなわけで、

シルクは冬に暖かく夏に涼しい素材

頭の片隅に置いていただけたら嬉しいです。

TAMAMONO 店主 加藤なぎさ